皆さま御機嫌よう。
今日は以前購入した古書に興味深いエッセイがありましたので紹介したいと思います。
大正のアングラとメインストリームの巨人と言えば誰を思い浮かべますか?
そして二人を魅了した女性とは?
気になりますよね。
有益な情報ですので是非最後までお読みください!
※この記事は以下の文献を参考にしております
アサヒカメラ増刊号 昭和53年12月5日発行
大正時代のアングラとメインストリームの巨人とは?
まずは女性の前に例の二人を紹介したいと思います。
まずはメインストリームから!
メインストリームの巨人
言わずと知れた大正ロマンを代表する美人画家、
竹久夢二です。
現在では林静一などが影響を受けたと考えられています。
今にもおれそうな細くて柔らかいタッチは独特で繊細、
当時の”女性らしさ”をよく表した絵と考えられています。
アンダーグラウンドの巨人
アンダーグラウンドの巨人は責め絵を得意とする独特の画家、
伊藤晴雨(いとうせいう)です。
いわゆるSM的な要素が多く、
竹久夢二とは対称的なアンダーグラウンドな画家だと言えます。
伊藤晴雨は写生にこだわっていたそうです。
しかし、
当時SMの写生現場などめったになく自らでその状況を作り出したそうです。
恐ろしい・・・
そんな二人を魅了した女性とは?
竹久夢二と伊藤晴雨。
まるで真逆の人物です。
そんな二人のモデル兼愛人となった女性がいます。
それは、 ”お葉(およう)”という方です。
昔ながらの瓜実顔でお美しいです。
白黒写真だからか肌はかなり綺麗です。
(↑白黒写真だからです↑)
地下と地上を繋いだお葉という人物。
二人はどのようにお葉を描いたのでしょうか。
竹久夢二の描いたお葉
当時の超有名で人気のがかなので、
モデルお葉として被写体に努めます。
本書の分析によれば ”安心している肉体”だそうです。
互いの信頼関係があり被写体と画家以上の関係を想像させる卑猥な要素も感じます。
伊藤晴雨の描くお葉
一方で責め絵を得意とする伊藤晴雨には、
”安心した肉体”がありません。
それはそうです。
愛人をも縛り上げ失神させ それを絵や写真としてのこしていたのですから。
そこにあるのは”安心した肉体”ではなく 無表情の女性。。。
夢二の真逆です。
(※伊藤晴雨によると吊るし責めでは2~3分で呼吸が切迫し5分もすると絶息し、
女性の顔は無表情に近くなるそうです。)
ちなみに
ちなみにお葉は少なくとも16歳より前に伊藤晴雨のモデルとなり、
それ以降に竹久夢二と関係を持つようになったそうです。
弱冠6歳で責め絵のモデルになるとはなかなかの度胸です。
両極端なモデルを務めあげたプロ意識には感服せざるを得ません。
まとめ
本日は
大正のメインストリームとアンダーグラウンドの巨人を魅了した女性についての紹介でした。
いかがでしたか?
意外な共通点に驚いてしまいますね。
お葉に関する資料は余りないため自由に想像できるのも素敵なポイントです。
そして、 伊藤晴雨を知らなかった人はぜひ覚えておいてください!
以上!
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