皆さまごきげんよう!
お豆です。
本日は、
日本アングラ(アンダーグラウンド)界の重要人物である寺山修司の記事です。
お豆は、大学在学中に寺山修司の演劇を見て以来虜で、昨年に青森の記念館も行きました。
寺山修司がお豆を魅力した点は、
- 型破りで奇抜な発想。
- 型破りで奇抜なわりに、万人受けするような事も出来る。
- なまりがコンプレックスで照れ屋でおちゃめな部分もある
以上の3点でしょうか。
とにかく、刺激的で面白く世界が広がります。
それでは、参ります!
アングラと寺山修司
寺山修司とアングラの関係についてまず説明します。
寺山修司とアングラという言葉は切っても切り離せません。
寺山修司の発想と表現したいことが、アングラという土壌にピッタリだったからです。
アングラとは?
アングラとはアンダーグラウンド(地下)の略です。
寺山修司が活躍したのは1960年代の日本です。
当時の日本は学生運動や市民運動、アメリカから入ってきたヒッピー文化etc…
そのような時代のうねりの中で、若者の間では反体制や反商業主義が芽生えたと考えられます。
マジョリティよりもマイノリティの地下運動のエネルギーが溜まっていきます。
そのようなエネルギーがアングラという形で表れたと考えています。
アングラ演劇では、
自由な発想で反商業的で前衛的な公演が数多く開かれました。
寺山修司という人物
- 寺山修司 1935年~1983年
- 青森県三沢市生まれ
- 早稲田大学中退
寺山修司は1935年青森で生まれます。
インタビュー映像はかなり訛が強く、コンプレックスを持ってるように見えます。
すごくお茶目でかわいいです。
幼少期に父を戦死(一説では戦地でアルコール中毒)で亡くします。
また、母ともそこまで上手くいかず、
1人で過ごす時間が多かったそうです。
その中で、自己防衛として詩や短歌を始めます。
詩や短歌では現代詩という既存の詩形式とは違う詩や短歌から影響を受けます。
早稲田は”おじさんが書いてる事を喋るのを聴くだけ。時間の浪費”だと言って、
1年程度でやめてしまいます。ネフローゼとい大病で4年ほど入院されています。
その後、短歌や詩等の1人で完結するものでなく、
大勢を巻き込んで表現の幅を広げようと20代後半から演劇や映画に活躍の舞台を移します。
それらは、反体制や反商業主義的な性質があり前衛的で実験的でした。
アングラの土壌とピッタリであったわけです。
寺山修司の原動力
では、なぜ寺山修司はそのような演劇や映画を作り続けたのでしょうか。
以下は、書籍やインタビュー映像、記念館で得た知識を元にした私の考察です。
寺山修司は革命が好きと語っており、”下着を捨てる感覚”で故郷や大学、母を捨てた言っています。
この発言から、既成概念や常識を平気で捨てられる感覚であると考えられます。
幼少期から詩や短歌に親しみ、演劇や映画に活躍の場を移します。
詩、特に寺山修司の詩はイメージです。抽象的で非現実なものです。
それを、形にする為映画や演劇へ活躍の場を移します。
なぜ、映画や演劇だったのでしょうか。
過去のインタビュー映像では
”誰もがドラマの演者である”、
さらに
”欧米のまねごとをする、ためになるけど面白くない劇に対するスキャンダルを起こしたい”
とも語っています。
長くなったので、まとめますと
- 幼少期は詩と短歌に親しむ。
- 20代後半からは映画と演劇に活躍の場を移す。
- 人間すべてがドラマの演者になり得ると考えていた。
- 既存のものに対する文化的なスキャンダルを起こすため、実験的で前衛的な活動を続けた。
おすすめの寺山修司作品3選
寺山修司やアングラに関する説明が終わったのでおすすめ作品を紹介します!!
書を捨てよ、町へ出よう (1967年)
1967年に発表された寺山修司の評論です。
1971年には映画化もされています。
皆さんの怖いものは何でしょう?
この本では寺山は、
”本当に怖いのはお化けでも原爆でもない「何も起こらないこと」ということではないだろうか”
と言ってます。
平均化され、明日がわかっている人生に面白みはありません。
そうならないために、
- ・君もやくざになれる
- ・不良少年入門
- ・自殺学入門
等々、明日がわからないロマンティックな人生を過ごすための刺激的な構成です。
あしたのジョー
実はあしたのジョーのテーマソングは寺山修司の作詞です。
”たたけ!たたけ!たたけ!”のやつです。
前衛的で実験的なことばかりすると思いきや、
万人受けするような仕事もできるなんて器用な人です。誰にも出来ない芸当です。
本当に魅力的です。
田園に死す (1974年)
日本を代表するカルト映画で寺山修司の代表作です。
”君の3代前のおばあさんを殺したら、君は生まれているか?”
母の呪縛、美化される過去との決別・・・過去を変えるために
過去に戻った寺山修司が母を殺そうとするも殺せませんでした。
私たちは今をどう生きればいいのでしょうか?
という哲学的問いを忘れるくらい、
演出・美術・思想が斬新で刺激的で1回目は圧倒されると思います。
とにかく、見てほしい代表作です。
”世の中にはこんなものがあるんだ”と圧倒されると思います。
まとめ
日本のアングラを語るうえで欠かせない
寺山修司の記事でした。皆さまどうでしたか?
少しでも興味を持って身近に感じていただければ幸いです。
また、これを機に様々なものにさらに興味を持っていただくともっと嬉しいです。
では!
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